労災認定とは
■労災認定とは
労災認定は、労災保険を受けるために必要な手続きです。労災に被災した労働者は、労基署に労基認定の請求を行います。そして、労基署が被災者の傷病を労災によるものであると認定した場合、労災保険が支給されます。この認定のことを労災認定といいます。
■労災の要件
労災と認められるためには「業務上」の負傷・疾病・障害または死亡である必要があります。「業務上」か否かを判断するにあたっては、業務と傷病との間に経験則上相当な因果関係があるか(業務起因性)を基準に判断されます。
原因を客観的に判断できる傷害の場合は業務遂行中の怪我かどうかを主要な判断要素に審査が行われます。
原因を客観的に特定しにくい疾病の場合は、政令で例示されている疾病にあたれば業務起因性が認められます。それ以外の疾病であっても因果関係の証明がなされれば労災と認定されます。なお既往症があったとしても、業務が症状を増悪させた場合はなお因果関係が認められます。精神傷害の場合は、業務以外の心理的負荷や個体側要因により発病したと認められる場合以外は業務との因果関係が認められます。なお、セクシャルハラスメントや長時間労働などの特別な出来事があった場合はそれだけで業務起因性が認められる可能性があります。
■支給内容
保険給付の内容としては、療養補償給付、休業補償給付、障害補償給付、遺族補償給付、葬祭料、傷病補償年金、介護補償給付などが、被災者の症状に応じて支給されます。
労災による休業中の賃金に相当する保障が休業補償給付です。4日以上休業する場合に平均賃金の60%が支給されます。労働者の傷病が1年6ヶ月を経過しても治癒しておらず、かつ障害の程度が厚労省が定める基準に達している場合は傷病補償年金に切り替えられます。
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